マテ茶はいつ飲むべき?|朝・昼・夜の効果的なタイミングと注意点

南米で「飲むサラダ」と呼ばれるマテ茶。
ポリフェノールやミネラルが豊富で、健康や美容を意識する人々の間で人気が高まっています。
しかし、同じマテ茶でも 「いつ飲むか」 によって、その効果が大きく変わることをご存じでしょうか?

朝に飲むと代謝や集中力を高め、昼に飲むとリフレッシュ効果を発揮し、夜に飲むとリラックスをもたらす。
一方で、飲むタイミングを誤ると「眠れなくなる」「鉄の吸収を妨げる」など、体に負担をかける場合もあります。

マテ茶は健康的な飲み物である一方、カフェインやポリフェノールの働きによって、飲む時間帯ごとに体への影響が微妙に異なります。
特に、朝・昼・夜・食事前後といったシーン別に「どのような効果が得られるのか」「どのタイミングで避けるべきか」を知っておくことは、マテ茶をより効果的に楽しむために欠かせません。

この記事では、
・朝・昼・夜それぞれのおすすめタイミング
・空腹時や食後の注意点
・1日の適量と飲みすぎのリスク
などを、南米の研究・現地文化・栄養学的知見をもとに詳しく解説します。

マテ茶を「なんとなく」飲むのではなく、「自分に合った時間帯」で飲むことで、
その魅力を最大限に引き出すことができます。
あなたのライフスタイルにぴったりな“マテ茶時間”を一緒に見つけていきましょう。

1. なぜマテ茶は時間帯によって効果が変わるのか?

マテ茶には、カフェイン・テオブロミン・ポリフェノール・ビタミンB群など、
体のリズムに作用する成分が数多く含まれています。
これらは単なる「エナジー成分」ではなく、飲む時間によって作用の出方が変わるのが特徴です。

たとえば、カフェインは摂取から30分ほどで覚醒作用を発揮し、集中力を高めますが、
過剰に摂ると睡眠を妨げることもあります。
一方、マテ茶に含まれるテオブロミンは、コーヒーとは異なり穏やかに持続する刺激を与えるため、
朝の目覚めや午後の疲労回復には適しています。

また、ポリフェノールは抗酸化作用を持ち、食後の血糖値上昇を抑える働きもあります。
しかし同時に、鉄の吸収を妨げる性質があるため、食事中や直後に大量に飲むのは避けたほうが良いとされています。

つまり、マテ茶は「どのタイミングで、どんな目的で飲むか」によって、
そのメリットと注意点が入れ替わる飲み物なのです。
朝・昼・夜、そして食事前後や空腹時。
体内リズムや消化機能、睡眠リズムに合わせて飲むことで、
マテ茶の自然な力をより上手に引き出すことができます。

2. 朝にマテ茶を飲むメリットと注意点

朝は1日のスタートを整える大切な時間。
目覚めたばかりの体は、血糖値・血圧・体温がまだ低く、エネルギー供給が不足しています。
このタイミングでマテ茶を1杯飲むことで、自然にスイッチを入れる効果が期待できます。

マテ茶に含まれるカフェインは、コーヒーほど強くなく、テオブロミンやテオフィリンとの相乗効果によって
“穏やかに目を覚まさせる”のが特徴です。
そのため、朝の通勤前や仕事・勉強を始める前に飲むと、集中力を高めつつも心拍数を過度に上げず、安定した覚醒を維持できます。

また、マテ茶に含まれるビタミンB群やマグネシウムは、エネルギー代謝を助ける栄養素
朝に摂取することで、体内での糖や脂質の分解を促進し、
1日の代謝リズムを整える手助けをしてくれます。
特にコーヒーで胃が荒れやすい人や、朝から刺激が強い飲み物が苦手な人には、
マテ茶のやさしい苦味と香ばしさがぴったりです。

ただし、空腹時の飲用には注意が必要です。
ポリフェノールやサポニンなどの成分は、胃酸を刺激してむかつきを感じる人もいます。
そのため、トーストやフルーツなど軽い食事と一緒に飲むのが理想的です。
また、南米では「朝食代わりにマテ茶を飲む」習慣もありますが、
日本人の場合は体質的に刺激を感じやすいため、まずは“食後の1杯”から始めるのがおすすめです。

朝の1杯をマテ茶に変えるだけで、
1日の集中力・代謝・リズムが整い、気持ちの良いスタートが切れます。

3. 昼・午後にマテ茶を飲むメリットと使い分け

昼から午後にかけては、エネルギーが落ち込みやすく、集中力やモチベーションも下がる時間帯です。
そんなときにマテ茶を飲むことで、心身を穏やかにリフレッシュさせながら集中を取り戻すことができます。

マテ茶には、カフェインに加えてテオブロミンという成分が含まれています。
このテオブロミンは中枢神経を刺激する働きを持ちますが、その作用はカフェインよりもゆるやかで持続性があります。
そのため、「午後の眠気を吹き飛ばしたいけれど、カフェインで夜眠れなくなるのは避けたい」という人には最適です。
特に、昼食後の仕事や勉強前に1杯飲むと、頭が冴えつつもリラックスを保てるため、
“午後のパフォーマンスを安定させるドリンク”として活用できます。

また、南米では午後のひとときに「マテの輪」ができることも珍しくありません。
家族や同僚とマテを回し飲みしながら談笑する習慣は、
精神的な休息とコミュニケーションの時間としても根付いています。
このようにマテ茶は、カフェイン補給と心の休息を両立できる飲み物なのです。

一方、コーヒーは即効性のある覚醒効果を持ちますが、
短時間で血中カフェイン濃度が急上昇・急降下しやすく、
人によってはその後の倦怠感(カフェインクラッシュ)を招くこともあります。
午後の後半(15〜17時頃)には、コーヒーの代わりにマテ茶へ切り替えることで、
夜の睡眠リズムを乱さず、やさしくエネルギーを維持できます。

冷たいテレレ(Tereré)スタイルにすれば、暑い季節の水分補給としても最適。
作業中や外出時にボトルで持ち歩くことで、自然にリフレッシュ習慣を作ることができます。

4. 夜・就寝前に飲む際の注意点

夜は心身を休め、翌日に備えてエネルギーを蓄える時間。
しかし、マテ茶にはカフェインが含まれているため、飲む時間によっては睡眠の質を下げる可能性があります。

マテ茶のカフェイン量はコーヒーより少ないとはいえ、
人によっては就寝2〜3時間前に飲むだけでも覚醒作用が残ることがあります。
特にカフェインに敏感な人は、寝つきが悪くなったり、
眠りが浅くなったりすることもあるため、夜の飲用は慎重にしたいところです。

とはいえ、「夜でもマテ茶を飲みたい」という人も多いでしょう。
そんな場合は、濃度を薄めて飲むのがおすすめです。
茶葉の量を通常の半分程度に減らし、湯の温度も少し低め(70〜80℃)にすることで、
カフェイン抽出量を抑えられ、味もまろやかになります。

また、ミントやレモングラスなどをブレンドすれば、香りがリラックス効果を高めてくれます。
南米でも「ナイトマテ(Mate de noche)」として、
ハーブを加えたカフェイン控えめなブレンドを楽しむ人が増えています。
寝る前のティータイムとして、気持ちを落ち着けたい時には最適です。

もうひとつ注意したいのが、水分の取りすぎによる夜間頻尿
利尿作用があるマテ茶を就寝直前に飲むと、夜中に目が覚めてしまうことがあります。
そのため、飲むなら就寝の2時間前までに済ませるのが理想です。

眠る前に心身を整えたいときは、
温かくて薄めのマテ茶をゆっくり味わいながら深呼吸してみましょう。
適切なタイミングと飲み方を選べば、夜でも安心してマテ茶の香りを楽しめます。

5. 食事前・食事中・食後に飲むとどうなるか?

マテ茶は食事と一緒に楽しむことも多い飲み物ですが、
実は 飲むタイミングによって消化や栄養吸収への影響が変わる と言われています。

まず、食事中や直後のマテ茶には注意が必要です。
マテ茶に豊富に含まれるポリフェノールやタンニンは、抗酸化作用が高い一方で、
体内での鉄分吸収を妨げる働きを持っています。
特に、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」は影響を受けやすく、
貧血気味の人や鉄分不足を気にしている人は、食後30分〜1時間ほど時間を空けて飲むのがおすすめです。

一方で、食前に飲むマテ茶は、軽い満腹感を与え、食べ過ぎを防ぐ助けになります。
マテ茶に含まれるサポニンという成分には、胃を刺激して満腹中枢を刺激する働きがあり、
南米では「食前のマテ」がダイエットサポートとしても親しまれています。
ただし、空腹時に濃いマテ茶を飲むと胃酸が過剰に分泌され、
人によっては胸焼けや胃もたれを起こすこともあるため、
初めのうちは薄めに淹れて少しずつ飲むのが安心です。

また、脂っこい食事の後に飲むマテ茶は、消化を促す手助けになります。
テオブロミンやポリフェノールが血流を改善し、肝臓の働きをサポートするため、
食後の一杯としても心地よい爽快感が得られます。
コーヒーや紅茶よりも渋みが穏やかで、食後の口の中をさっぱり整えてくれるのも魅力です。

つまり、食事とマテ茶の関係は「タイミング次第」。
食前なら食欲コントロールに、食後なら消化促進に役立ちますが、
栄養吸収への影響を避けるためには、食事中・直後の飲用を控えるのが理想的です。

6. 飲みすぎと適量、自分に合う間隔

マテ茶は健康的な飲み物として知られていますが、
どんなに体に良いものでも「飲みすぎ」は禁物です。
適量を守ることでこそ、マテ茶の本来の力を安全に引き出すことができます。

まず、一般的な目安としては 1日3〜5杯(500〜800mL)程度 が理想的とされています。
これは南米諸国の研究機関や栄養ガイドラインでも推奨されており、
カフェイン摂取量のバランスを考えても無理のない範囲です。
この量であれば、マテ茶に含まれるポリフェノールやサポニン、ビタミン・ミネラルを効果的に取り入れることができます。

一方で、1日に1リットル以上を長期間飲み続けると、
利尿作用による脱水や、カフェイン過多による不眠・動悸などを感じることがあります。
特に夜遅い時間の摂取や、コーヒー・紅茶など他のカフェイン飲料との併用には注意が必要です。

もうひとつ覚えておきたいのが「体質による差」です。
同じ量でも、カフェイン代謝が遅い人は興奮状態が長く続く傾向があります。
反対に、日常的にカフェインを摂っている人は耐性があり、影響を感じにくい場合もあります。
自分の体調に合わせて、午前中に多め・午後は控えめ といった調整をしてみるのがおすすめです。

また、マテ茶は水分補給にも優れていますが、
利尿作用があるため、飲む間隔をあけてこまめに摂取するのが理想的。
長時間作業中や運動後など、少しずつ飲むスタイルを習慣化すると、
カフェインの影響を抑えつつ、代謝と血流のサポートが持続します。

自分の体調やライフスタイルに合わせて“ちょうどいい量”を見つけること。
それが、マテ茶を健康的に長く続けるためのいちばんのコツです。

7. まとめ比較表|時間帯別の特徴と選び方

ここまで見てきたように、マテ茶は飲む時間帯によって
「体への作用」「おすすめの飲み方」「注意点」が少しずつ異なります。
最後に、それぞれの特徴を表で整理してみましょう。

時間帯
シーン
主な効果・おすすめポイント 注意点 飲み方のコツ
🌅 朝 代謝を促し、集中力を高める。1日のスタートに最適。 空腹時は胃を刺激しやすい。 食後または軽い朝食と一緒に。温かめのマテ茶を。
☀️ 昼
午後
ゆるやかな覚醒で眠気を防ぐ。集中を持続。 カフェイン過多に注意(コーヒー併用時など)。 作業前や昼食後に。テレレでリフレッシュも◎。
🌙 夜 リラックス効果。気持ちを落ち着けたい時に。 カフェインが睡眠を妨げる可能性あり。 薄めのマテ茶 or ハーブブレンドで就寝2時間前までに。
🍽 食前 満腹感を与え、食べすぎ防止。 空腹時は濃いマテを避ける。 薄めのマテを少量ずつ。ダイエット中におすすめ。
🍛 食後 消化を助け、口の中をさっぱり。 鉄分吸収を妨げる可能性。 食後30〜60分後に。レモンやミントを加えるのも◎。

マテ茶は、いつ飲むかによって感じ方も効果も変わる、奥深いお茶です。
朝は体を目覚めさせ、昼は集中を支え、夜は心を落ち着かせてくれる。
その日の気分や体調に合わせて時間を選べば、マテ茶はまるで“あなたのリズムを整える相棒”になります。

大切なのは、決まりにとらわれず、自分に合う飲み方を見つけること。
南米の人々が日常の中で自然にマテを楽しむように、
日本でも「自分らしいマテ時間」を少しずつ取り入れてみてください。

もし初めてマテ茶を試すなら、
南米から直輸入した茶葉を扱う 「マテ茶サロンTERERÉ」 の入門セットがおすすめです。
香ばしく飲みやすいブレンドや、初心者向けのカップ・ボンビージャ付きセットなど、
あなたにぴったりの“最初の一杯”がきっと見つかります。

出典:La Gaceta
https://www.lagaceta.com.ar/nota/1040663/sociedad/que-momentos-debemos-tomar-mate-horas-indicadas-para-este-no-dane-nuestra-salud.html

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